見慣れない天井が目に入って来る。
身体の節々が痛む。
気がつけば床で雑魚寝をしていたようだ。
寝惚けつつも起き上ろうとすると、腹部に違和感。
・・・・足、だ。
「――――重い」
自身の腹に蹴りを入れている足を勢い良く振り払うと、今度は頭に鈍い痛みが走る。
酷く喉も乾くので、目に付いたグラスに口を付ける。
が、それは誤った考えだったのだと直後に思い知る。
鼻につくアルコール臭。それもかなり度数の強いもののようだ。
水と思いこんで一気に飲み干してしまった男は思わず咳込んだ。
それで眠気も覚めたようで、徐々に昨夜の出来事を思い出してくる。
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